アメリカ支部長通信 №3 サマータイム
日本では夏時間のことをサマータイムというふうにいっているが、アメリカでSummer Timeはいつからかと質問しても的を得ない。返ってくる答えは”夏至から秋分まで”となる。アメリカでは日本で言う夏時間(サマータイム)のことをDaylight Saving Timeと呼ぶ。
3/11(日) 2:00amに夏時間への移行があった。
夏時間への移行は2:00amがなくなり1:59amから直接3:00amとなり、また冬時間へ移行の場合には1:59amから直接1:00amとなる。
通年は4月の第1日曜日に夏時間へ、また10月の最終日曜日に冬時間に移行していたが2005年にアメリカで省エネ法が制定され、今年より夏時間が4週間の延長となった。
よって今後は3月の第2日曜日に夏時間へ移行、11月の第1日曜日に冬時間へ移行する。
一般的に夏時間が多いほうがエネルギーの消費量が落ちるということをうたっているが、真意の程はよくわからない。主に消費拡大を狙ったもののようにも感じる。
これまでのWindowsであると、自動的に夏時間若しくは冬時間を認識して時間移行をしていたが、今回の変更により、未だにPC内の時間変更が適用されない。発売されたWindows Vistaは適用されるとのことだが、これまでのOSにはバッチソフト導入の必要性があるらしい。何かしらPCの誤作動による大きなトラブルが起こる可能性も秘めている。
この時間変更により、なにが面倒臭いかというと家中の時計設定を手動で変更しなければならない。家の目覚まし、電話、部屋の時計、テレビ/ビデオ/DVD、車・・・、しかし携帯のみはシンクロナイズしているので自動的に切替わってくれるのが嬉しい。
また、およそ半年に一度の時間変更なので、この時期に家中に取り付けられてる6機の煙検知機(Smoke Detector)の電池の総取替えを実施する(これがまた、脚立を用意しないと届かないところに全て設置されている)。
これをやらないと、例えば、電池が切れたときに夜中に煙検知機のアラームが作動したりする。
家中の6機の煙検知機はシンクロナイズしており、1つの検知機の電池切れでも作動し、いったん鳴り出すと家の外まで聞こえる大音量で6機がハーモニーを奏でる、眠れたものではなく、アメリカに来た当初は夜中にこれが作動して飛び起き、そんなことを知らない為、予備の電池など確保しておらず、煙検知機を取外して内部のプラグを抜いて音を止め、その晩を過ごした記憶がある。
こんなこともあって、アメリカ人に煙検知機の電池を交換するタイミングを聞くと夏時間、冬時間移行時に全ての電池を交換すると言う。
なるほどと思い、それ以降は実施しているがたまに鳴り響くこともある。恐らく電池自体の個体差で粗悪なものが存在するらしい。
アメリカ東海岸では夏時間には日本との時差が13時間、冬時間には14時間になる。
自分もそうであったが日本で仕事をしていて、大体は外の暗さによってそろそろ帰るかと言う様な感覚があったが、しかしアメリカの夏時間では通用しない。なぜなら夏時間の8月頃は日が沈むのがほぼ夜9:00pm頃となるからだ。よって赴任当初は仕事をしていて辺りが暗くなってから時計をみると10:00pmを回っていることがよくあった。
仕事で日本にコンタクトを取る際にはこの夏時間、冬時間のたった1時間の時間差が個人的に非常に大きく効いてくる。
例えば、夏時間では時差が13時間ある為、日本と連絡を取るにはアメリカ東部時間で夜7:30pm頃に電話をすると日本では仕事開始時刻の朝8:30amであり連絡が取れる。また、その逆で、朝7:00amに出勤して連絡を取る場合は日本では夜8:00pmとまだ誰かしら会社に残っており連絡が取れる可能性はある。これが冬時間となると時差が14時間となる為、アメリカ東部時間で夜6:30pm頃に電話すると丁度日本での仕事開始時刻となる。冬時間の方が早く帰宅できるメリットがあるが、朝7:00amに会社に出勤してから連絡を試みると日本は夜9:00pmでほとんど誰も会社にいなく出勤してからの日本へのコンタクトはほぼ不可能に近い。
ちなみにこちらでの勤務時間は7:00amから5:00pmまでとなっているが、基本的に日本と連絡を取る必要が多く、結局、夏時間でも帰宅時には辺りが薄暗くなっていることがほとんどだ。私にとっては夏時間もそれほど大きなメリットはなく、仕事の面からして個人的には冬時間のほうがいい。
しかしながら、夏時間では日が長い為、ゴルフが好きな人にとっては仕事が終わってハーフを回ることができるし、また、家に帰っていかようにも家族の為に時間を使うことが出来るのは魅力だ。
日本のどこかで試験的に夏時間を取り入れたというところがあったがどうなったのだろう。
夏時間は暗い、涼しいうちから仕事を始め、日がまだ高い夕刻に帰宅して家族と共に時間を過ごすというにはもってこいであるが、例えばこれを日本の東京の様なところで適用すると単身赴任等、早く家に帰ってもつまらない人が多く、仕事をすれども日は沈まず、帰宅時のイッパイが楽しみな人には日が沈まないうちから飲みだすのは気が引けるに違いない。
でも、それも恐らく最初だけだと思うけど。
結局、飲む事が好きな人は日の高さ、時間など関係ないような気がする。
アメリカ支部長 エテ
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