つまらん意地

やっと暖かくなってきた。冬もどうやら終わる気配だ。暖かくなったおかげで、自転車での職場への行き帰りもかなり楽になった。

私は、この冬もジャンバーも手袋も着用せずに通勤した。これは、3年前から続けている。薄い作業着の下は、ポロシャツかTシャツ一枚という格好で、冬を越したのだ。寒さは、外での筋トレで慣らしているから、たいして苦にはならなかったものの、剥き出しになっている手の冷たさはかなりきついものがあった。自転車に乗っているからポケットに手をつっこむわけにもいかないので、職場に着くまでは、ずっと寒風に手を晒さなければならないため手はカサカサで、いたるところひび割れだらけになった。

なんで、こんな小学生の頃にやっていたようなことを今頃になってやるのかといえば、ある人に「○○君は寒さに強いね!すごいね!」と褒められたことがきっかけだった。それで調子に乗ってジャンバーを着用しなくなったのだ。

最初は、続けられるとこまで続けたら、こんなことは止めようと思っていたが、その人ばかりでなく他の人までもが、「すごいね!」と言って感心するようになったので、止めるに止められなくなり、今に至っている。

はっきり言って、こんなことをしても褒められるようなことではないし、何の役にも立ってないし、自己満足もしていない。では、何のためにやるのか?寒さに強いと思ってくれている人にジャンバーを着て「やわになったの!」と思われたくないから続けているのである。

実につまらない意地だけで続けているのだ。もっと、意地を見せるところは、他にたくさんあるだろうと思うが、そのつまらない意地のために今後も続けるつもりだ。


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