闘いを振り返って
6月23日未明のブラジル戦を敗北したことにより、日本のグループリーグ敗退が決まった。私は、最後のこの一戦を見ようと午前3時ぐらいまでは起きていたのだが、睡魔には勝てず、ギリギリまで起きていた努力も虚しく、この一戦を見ることは叶わなかった。
結局、日本は一勝もすることなく、グループでも最下位の成績で終わってしまった訳で、頑張った選手達を責めることはできないのだが、でも、やはりこの結果は納得できるものではない。
確かに、初戦のオーストラリア戦で、勝っていれば、もしかすると決勝トーナメントに出られていたのでは?と、誰もが思うところだろうが、「もしも・・、・・たら、・・れば」という仮定をすることはできない。結果は負け。それが現実である。
運がなかったのもあるかもしれないが、それも含めたものが実力である。実力のある者が勝ち、実力のないものが負ける。それが勝負の世界だ。オーストラリアに力負けをし、クロアチアにどうにか引き分け、ブラジルに翻弄された今回の日本は実力がなかったとしか言いようがない。
これは、私のようなサッカー素人が見ても一目瞭然であった。特に決定的チャンスで確実にゴールを決められない決定力不足、点を取られると続けて取られる精神的脆さなどは、いやがおうにも目についた。おそらく、誰もが同じようなことを思っているのではないかと思う。
中田や中沢、川口など、さすが!と思えるようなプロフェッショナルなプレイをした選手もいたが、チームとしてのまとまりに不安もあって、どうしても今回の日本代表に対しては試合で勝てるイメージをいだけなかった。
だが、今回のワールドカップでも収穫はあった。玉田がブラジル戦でゴールを決めたことである。結局は、それが原因でブラジルに火をつけてしまった訳だが、ここ何試合か無失点できていたブラジルから点を取ったということは、値千金であるし、勝負である以上、日本でもブラジルに勝てる可能性があることを微少ながらにも示せたと思う。
ある番組で元日本代表の監督が言っていた。「世界に通用するには、日本代表にも180cm以上の選手をどんどん入れなければいけない。」と。それを聞いて「はあ?」と思った。180cm以上で、バリバリに動ける奴がいたら既に代表に入っているし、なかなか日本にそんな奴はいねえよと。それに、体が大きい方が有利であることは間違いないのかもしれないけど、それだけじゃないぞと。マラドーナだってジーコだって体が小さいのに偉大な選手だったじゃないか。極端なことを言えば、体が小さいから日本代表はダメなの?とまで思ってしまった。
では、体が小さい日本代表は、ワールドカップでは勝てないのか?優勝なんて絶対にできないのか?いや、そんなことはないはずだ。体が小さいなら小さいなりの利点がある。小回りが利くし、すばしっこくも動ける。小さいという短所が長所でもある。それに、日本人は繊細で器用な民族である。その特性を活かした戦術と、弱点を克服しさえすれば、同じ人間がやる競技である以上、「絶対」というのはないので、優勝することだって可能だと思う。
残念な結果には終わったが、嘆く必要はない。私はこの敗北が、更なる高みへのステップになることを信じている。日本には可能性がある!
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