検証

たまたま魔女の宅急便をテレビでやっていたので見た。もうテレビでは何回と見ているのだが、見るたびに初めて見たような新鮮な気持ちになる作品である。

今、あらためてこの作品を見て思うのが、時代設定と場所がどこかということである。中世、近世の美しい街並みは、ヨーロッパならどこの都市でもあるが、街の造りと常に青い空や紺碧の海があることから、イタリアかフランス南部の地中海沿岸か、もしくはスペイン辺りの港町ではないかと考えられる。一年を通してどんよりとした天候のイギリスや、寒い北欧、東欧諸国は除かれるだろう。

そして時代設定だが、道路が舗装されていてクルマやテレビも電気オーブンもあることから、第二次世界大戦後であることが濃厚だ。ヒッピー風のお姉さんも出ることから、1960年代ということも考えられる。

それらのものから絞り出された答えが、場所はイタリア、フランスの南部かスペイン。時代設定は、1945~1967年である。

ただし、ヒンデンブルク号に似た飛行船が出てくることや、人々の服装やテレビの歴史を考えると、1930年代後期ということも考えられるし、英語で書かれた手紙が出てくるので、場所にはイギリスも考慮に入れなければならなくなる。

キキの居候しているパン屋のおかみさんの名前は、日本の女性の名前みたいな「おソノさん」だし。検証すればするほど、時代設定も場所も整合性がとれなくなる。

結局、それらのものは分からず終い。おそらく、作者自身も分からないだろうから、何度検証しても明確な答えは出せまい。永遠の謎である。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です