一人一箱

変態小野が出張へ行ってお土産を買ってきた。

吹けば飛ぶような軽さの中身がスカスカの直径3cmくらいのシュークリームと、これまた吹けば飛ぶような軽さの3cm四方の小さな小さなカステラである。

これが、一箱500~600円の値段で20~30個ぐらい入っているお徳用のお土産であることはすぐに分かった。

両方とも口の中に入れると、すぐに溶けて無くなった。

食ったか食ってないかも分からないぐらいの量で、中途半端に胃の中に入れてしまったものだから、余計に腹が減った。

これなら、”食わなければ良かった!”と、食ったことを無性に後悔した。

すっごく不幸な気分になった。

お土産というものは、元来、貰った人を幸福な気分にさせるものだ。

しかし、変態小野は逆のことをしている。

いくら、金をケチりたいとはいえ、このケチりようは人間としてどうかと思う。

変態小野よ!

何年も前から、言っとるやろうが!

お土産は、一人に一箱やと!

あまりにも金をケチり過ぎやぞ!

 

 

 

 

 


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