新春漢稽古2016
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- 開催日
- 2016年01月03日(日)
今回は、漢稽古の主役であるキューピー小野、スポが風邪で、初陣のヨッシーが漢塾ランでの負傷が癒えずに欠席するという事態の中での開催だった。
キューピー小野は一昨日から、スポは昨年の29日より体調不良だという。風邪というのは、個人の都合である。漢稽古とは全く関係がない。自己管理が出来てないから風邪をひくのである。そんな出来そこないの奴らの言うことを聞いてやる必要はないと思った。が、こいつらは、本当に切実に“今の状態では冷たい海には入れない”ということを訴えてくるのである。キューピー小野は電話で、スポは現地で私に直接にだった。
その言葉に鬼気迫るものを感じたことと、2月開催予定の第2弾漢稽古に参加するという約束をとれたことで、今回の欠席を許してやることにした。今回が初陣のヨッシーもキューピー小野達と違い、負傷という理由ながらも同じく第2弾寒稽古に参加することを約束したため、欠席を許してやった。
と、いう訳で今回の寒稽古への参加者は、私とアホの末、ぢよん〇〇、山猿、伊東さんの5人であった。伊東さんは、現在、山口市内の某公園にお勤めである。普段は、土日祝日は仕事である。3日までが正月休みということで、お誘いしたところ、有難いことに快くOKをいただいた。11年ぶりの参加であり、今回の目玉ゲストである。
天気は快晴。風も波も無いという近年稀なベストコンデションの中、1年ぶりの漢稽古が行われた。確か、昨年もこのような天気ではなかったかと記憶している。ここ数年は漢稽古の日が天気が良い日が多いような気がする。
まずは、体を温めることから始める。相撲を取る者、走る者、足踏みをする者など体の温め方は様々である。5分ほどで、伊東さんを除く他の者は温めを終了したが、伊東さんだけは10年ぶりの漢稽古に緊張したのか、なかなか服を脱ごうとしなかった。
漢稽古は、全員で海に入るのが鉄則である。誰かが準備が遅いとそれだけ海に入るのが遅れる。海に入るのが遅れると、それだけ漢稽古が終わるのが遅くなる。終わるのが遅くなると、それだけ苦痛に耐える時間が長くなるのだ。キューピー小野のような超ドMな奴はそれで良いかもしれないが、普通の奴はそうではない。皆、早くこの苦痛から解放されたいのだ。
「早うせぇっ!!」という私達の怒号と悲痛な叫びが混ざったような叫び声で、ようやく伊東さんは服を脱いだ。この時、私達が服を脱いでから10分の時間が経過していた。
天気が良いとはいっても、裸足で踏む砂は冷たいし風も冷たい。試しに足首まで浸かった海の水もそれなりに冷たい。波打ち際に並んだ私達は、「おっしゃあ~!!」という掛け声を出しながら海に入って行った。
膝から太腿、腰が水に浸かるにつれて水の冷たさをジワジワと感じるようになる。どうやら脳は、脳に近い部位ほど冷たさを感じやすいらしい。臍から上に浸かるのは勇気の要る作業だが、それを飛び込むという動作で一気に解消した。
海水は、確かに例年に比べるといくらか冷たさが弱いような気もした。冷たさが弱いために精神的余裕が出来たからか、海の中の場所によって水が冷たいところと温かいところがあるということも分かった。冷たいところと温かいところでは、5℃以上温度差があるということも大きな発見だった。
とはいえ、ここは冬の海。例年より温いとはいえ、それでも冷たい水の中ということに変わりはなかった。長く滞在すべきところではない。1分も浸かっていれば、チンポはミニマムに金玉は体内に縮込み上がってしまう。それほどの酷な場所なのである。
私達は全員で円陣を組み、一人づつ10を数え、それが終わると疾風のごとく陸に駆け上がった。ただし、これで漢稽古が終わるわけではない。ここからは、ここ10年ぐらい恒例の生き残りクイズが待っているのだ。今回は、予算の都合から全員にアイスというわけにはいかず、クイズで負け残った者のみ500mlの炭酸飲料を海の中で一気飲みするということにした。いくら500mlという少量とはいえ、海中での一気飲みである。量的にはアイスよりも多いため、心身共に冷えるはずだ。誰もが「飲みたくねぇ!!」と思ったことだろう。そう思ってもらえたらこの漢稽古は成功したも同然である。
まず1問目の問題である。ラッキーなことに私が正解した。「これで一抜けやっ!!」と思いきや「待った」がかかった。アホの末が言うには、「これは予行練習!!」だとのこと。「えっ!!」と思ったが、器量の大きな私はこれを受け入れ、自ら今のは無しということにした。自分を犠牲にしたこの行為に対しては、その場に居た誰もが「漢らしい!!」と思ったことだろう。
再び海に入り同じルーチンを繰り返し2問目の問題である。途中で山猿が茶々を挟みながらもアンラッキーなことにアホの末が正解した。何か不正をしたのではないかと勘繰ったが、残念ながらもそのような事実はなかった。しかしながらいつも感心するのは、ぢよん〇〇のクイズの難易度だ。簡単でもなく難しくもなく、私達が持っている知識でギリギリ答えられる難易度の問題を作ってくる。これが、私達が問題を作ったら、簡単か難しい方に偏ってしまうだろう。そうなるとクイズがすぐに終わったり、いつまで経っても終わらなかったりして面白くない。さすがは、山口県のクイズ同好会の重鎮である。
3回目のルーチンを終え、3問目である。クイズの正解者は抜けるため、ルーチンを行う人数は少なくなる。楽をしようと思ったら、炭酸飲料を冷たい海の中で飲みたくないと思ったら、早くクイズに正解するしかない。この漢稽古のクイズは、弱肉強食を地でいく過酷なクイズなのである。そのことを分かっている私達は、必死な形相でクイズに臨んだ。
いつも早く答えようとするのは山猿である。その意気込みや“良し”である。が、間違えてばかりなのだ。間違えるとそのクイズは流れてしまうため、せっかく答えようとしても答えられず、次の問題が分からずに誰かに正解を奪われてしまうという形になりかねない。
はっきり言ってこいつの存在は邪魔だった。来年からはお手付きや間違えた者は1回休みにするなどのルール改正が必要だと感じた。だが、山猿の妨害に遭いながらも、博識の私が、この回での正解者となった。これで、炭酸飲料を飲まずに済むようにはなったが、クイズ問題作成者のぢよん〇〇が最後まで海に入るという覚悟を決めているため、私も最後まで付き合ってやることにした。この行為にもその場に居る皆が「漢らしい!!」と感動したことだろう。
最終のルーチンを終え、残るは山猿と伊東さんの2人になった。どちらが負け残ろうとどうでも良いのだが、早く決着を付けさせて漢稽古を終えたかった。山猿は中卒だがサッカーでブラジル留学の経験がある変わり者である。伊東さんは、国立大出身で役所をドロップアウトしたが、これから新世界秩序を築くべくステップアップ中の変わり者である。
変わり者対決という非常にレベルの低い闘いであったが、結果は意外にもあっさりと山猿の勝利であった。伊東さんは、10年ぶりの漢稽古で見事に炭酸飲料をゲットした。その中途半端な飲みっぷりからは、まだまだステップアップが必要であることが窺えた。これでは、新世界秩序の構築は、しばらくはあるまい。
意味の無いものと思われがちな漢稽古。残念なことに今回もそれに意味を見出すことは出来なかったが、意義はしっかりと見出すことが出来た。
1年に1回のみ、このイベントでしか絡まない者達との再会の場。健康であることを確認する場。バカになれる場。という3つの意義だ。
その中でも特に今回心に残ったのは、漢稽古が健康であることを確認する場であるということだ。冒頭のキューピー小野とスポでも触れたように風邪をひいては海に入れない。実際は、入れるのかもしれないが、それを言い訳にしようという弱い心が働くようになるため入れない。要は、心も病むために入れないわけだ。重い病気や重症であれば、尚更海に入れないことだろう。健康であることは、漢稽古をするために一番重要なファクターなのである。
漢稽古は、私達が健康であったおかげで、ここまで続けられてきた。続けられたということが、私達が健康であったということの証だ。
ありがたいことである。
健康であることのありがたさをまざまざと感じた今回の漢稽古。健康である限り、私達は冬の海に入る。来年も、再来年も。おそらくあの世へ行くまでは!
拉致失敗
おそるおそる兄貴の自宅へ兄貴を拉致りに行く。漢稽古は、腹黒い笑顔で上手くかわされてしまう。 顔は笑っているように見えても、その目は笑ってなかった。 |
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病人
電話で済ませば良いのに、わざわざ現地まで言い訳をしに来たスポ。 29日から症状が良くならないらしい。もし私が風邪をひいたらこいつのせいだ。 |
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いざ出陣!
嫌々ながらも、自分を奮い立たせ、海に向かう。 |
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戯れる
大の大人が、相撲で戯れる。この時ばかりは子供に返る。 おかげで、準備は万端! |
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嗜み
風光明媚な指月山をバックにクイズを嗜む。 指月山と海の組み合わせは最高だ! |
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記念品
10年ぶりに参加の伊東さんに炭酸飲料を進呈。 まだまだ発展途中の伊東さんは、これを飲み干すことに失敗した。 私達と休みが合わないので、漢稽古のみのレギュラーの可能性も。 来年も来いよ! |
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代打
伊東さんが飲めない分を山猿が代打で飲むことに。 こいつも一気飲みには失敗していた。まだまだ修行が足りない。 一から己を鍛えなおせ! |
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漂流物
漢稽古終了間際に白いトドを発見! とても不細工なトドだった。 |
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マスター&カズマ
年末に引き続き、今回もお世話になりました。 美味しい手料理で私達をもてなしてくれた奥様にもよろしくお伝えください。 |
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ダブル
マスターさんと双璧を成していたN川。だが、最近はランニングのおかげで、マスターさんとダブルと呼ばれることは少なくなったらしい。 長年、漢稽古では裏方として活躍してくれた2人。そろそろ裏方は引退して、海に入らんか? |
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