イカ釣り

もうじきイカ釣りの季節がくる。この時期に沿岸の防波堤から釣れるのは、甲イカやアオリイカといったイカである。甲イカは、餌木に食いついた時の引きが強く、釣るのは楽しいが、身が堅く、個人的には不味いと思っているので釣ってもリリースしている。

アオリイカの方は、剣先イカに次ぐ美味しさらしく、釣って良し、食べて良しなので、これが食いつくと嬉しい。

思えば、私とイカ釣りの出会いは、今から7年前に遡る。スズキを釣りに行って、おっさん達が釣っているのを見たことが始まりだ。最初は、スズキを釣っていると思ったものの、釣り上げる獲物がスズキにしては小さく、水面から顔を覗ける時にプシュッと水を吐いているので、気になって近くに寄って見たところ、それがイカと判明したのである。

どんなルアーを使ってやっているのかと、おっさん達に見せてもらったところ、餌木と呼ばれるエビの形をしたルアーを使っているとのことだった。

早速、次の日に同じものを購入して、釣りに行った。幸運にも第一投で小さいながらもアオリイカを釣ることができた。この感動は忘れない。

思えば、イカ釣りだけでなく、パチンコ、麻雀、競輪、競馬、その他のことも初めてやることが、ことごとく巧くいく。生来、初めてのことには強いのだ。

5年ぶりのイカ釣り。今年は、この地方で「桔梗」と呼ばれる、胴長が30㎝を越えるアオリイカを狙っている。男ならやはり、大物狙いだ。小物は人にくれてやる。

男は漁に出る。獲物を持ち帰ってこそ一人前の男だ。大物を釣るため、休みの前日で、満月の前後で、凪で、雨風がなくて、暖かい日を狙って出漁準備をしている私である。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です