巨木の教え

久々にチャリンコでツーリングに出かけた。萩往還を通ったので、かなりきつかったものの、天気にも恵まれ、自然の中で、汗を流しまくれて、終わった時は実に爽快で気持ち良かった。

ただし、実に不甲斐ないことに、途中で足が攣ってしまった。毎日、スクワットを腿がパンパンになるまで何百、何千回とやって、たまに走ったりもしているのに何故なんだ?と初めて足が攣ったことに非常に大きいショックを受けたが、長い期間、自転車で遠出をしてないことが、一番の原因だと感じた。自転車に使う筋肉は、筋トレで使う筋肉や走るのに使う筋肉とは、違うのだろう。

今回のツーリングの模様は写真付きで、来週にはレポートで公開するつもりだ。

先日、私用で山に入った。山に入って少しばかり歩くと、目の前にデーンとすごく大きい木がそびえていた。幹の直径は2m以上、高さは30m以上はある。圧倒的な存在だった。

この木は、大きい台風が来ても、10tトラックが全速力でぶつかってもビクともしないだろう。

何という木か聞いたところ、ケヤキという木で、売れば何百万にもなるとのことだった。一瞬、切って売ってやろうかとも考えたが、この存在感は金に換えることはできない。この大きさになるまで、途方もない年月がかかっているのだ。

この木だって、芽がでたばかりの時は貧弱だったろう。鳥や虫に食われる恐れも、少し大きくなっても台風で倒される恐れもあったはず。また、雨で流される恐れも、夏の暑さや冬の寒さにやられる恐れだってあったはずだ。

何百年という間に、そういう幾多の試練を乗り越え、最初は弱かったものが、圧倒的な強い存在になったのだ。本当にすごいことだ。

人間もこの木と同じだ。幾多の試練を乗り越えて、生きて生きて生き抜いた者が、この木のような大きい存在になれるのかもしれない。

自分は、木に例えるならば、幼木ぐらいだろうか。すごく弱く、吹けば飛ぶような存在だ。しかし、「いつかは、自分も幾多の試練を乗り越え、この大木のような地にしっかり足をつけた何事にも動じない存在になってやる。」イコール「漢」になるということだが、木を見上げながら何度も心の中で叫んだのだった。


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