「期」
秋の空は高い。明らかに、空気は夏のものとは違う。まだ、夏の暑さを引きずっているとはいえ、今は、もう秋なのだ。収穫の秋、実りの秋だ。
この秋に、予定していた遍路の第2弾の高知県編だが、昨日ぎりぎりまで引っぱって、断腸の思いであきらめることにした。あきらめるまでにはいろいろあった。急な結婚式が入ったり、末の家庭の都合があったりと、何回も遍路をあきらめかけた。
しかし、漢塾のイベントはどんなことがあっても決行するとの信念から、また、来年になったら、尚更予定どおりに実行できるかは、わからないことから、2人でどうにか無理にでも都合をつけて決行しようとした。
結婚式は、今月の25日なので、2日ほど早くきりあげることにし、末も日頃の良きパパぶりから、愛妻の許しを得ることができた。
これで、どうにか遍路が実行できると、末と喜んでいたところに事は起きた。アクシデントはいきなりやってくる。これでは、遍路の実行は到底無理だし、実行すべきではないと、すぐに判断したが、あきらめが悪いので、決行予定前日の昨日まで、末に「今回は止めよう。」とは言えなかった。
お互いの個人的なことをクリアして、あとは休暇をとるだけだっただけに非常に残念だ。けれども、自分達は、遍路を実行するために出来るだけのことはやっており、自分達の力の及ばないことで、実行不能になってしまったのだから、末に言ってからは、あっさりとあきらめもついた。
今回は、「行くな!」ということなのだろう。そうやって、物事を前向きに受け止められるようになった自分に少し頼もしさを感じながらも、心中は少し寂しくもある。
だが、寂しいというネガティブな感情にとらわれている暇はない。やるべきことは、たくさんある。今は、目の前にある、やるべきことにベストを尽くすのみ、この状況に徹するのみ。遍路は逃げはしない、いつかは行ける。それを励みに、これからの一日一日を大切に過ごしていきたいと思う。
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