エテ公
漢塾アメリカ支部長を紹介する。名をエテという。高校時代ラグビー部で同じ釜の飯を食い、そして今でも付き合いのある私の朋友だ。
エテという名のとおり、猿にすごく似ている。いや、似ているというレベルを通り越して、猿そのものと言ってしまってもいいかもしれない。思考も行動も猿そのものだ。だから、ゴリラと呼ばれる私とは、同じ猿系同士、気が良く合う。
人間より、知能では劣る私達だが、エテは少ない知能ながらも、がんばり屋さんだったため、私とは違って勉強が良く出来た。ラグビーもセンスは全く無くて、ドジばかり踏んでいたが、やはり、ここでも人一倍頑張っていたため、「こいつに任せてええかいな。」と、皆に不安がられながらも一応、スタンドオフという花形ポジションを任せられていた。
エテは、エンジニアとして、一年前よりアメリカで働いている。言葉も文化も違う、異国で、現地の人達に混じって働くということは、かなり大変なことだと思うが、持ち前の明るさと頑張りで、周りにも認められて、うまくやっているようだ。
まだまだ漢と呼ぶには程遠いエテだが、常にやるべきことにはベストを尽くす姿勢と、どんな苦境の中でも前向きな考え方をするところには、非常に感心させられる。また、それが、エテを漢塾アメリカ支部長にした所以でもある。
そのエテが一年ぶりに帰郷したので、麻雀で歴史的大敗を喫して、「もう二度と会わねえ!」と、心に誓った、悪友達も交えて、寒空の星の下、焼き鳥を焼いて食べた。パゲは、ハゲ頭が寒いからか、すぐに家の中に引っ込んでしまったが、残った者で、お互いの現況を語り合うことは、とても楽しかった。
エテは、向こうの食事でアメリカナイズされて、顔も体も一回り大きくなっていたが、中身も一回り大きくなっているように思えた。そして、これからも、心身ともにますます大きくなっていくであろうエテに支部長としての頼もしさも感じた。
漢塾のモットーである、「おもしろくなき世をおもしろく」を体現する漢、エテ。今後エテには、漢塾アメリカ支部長として、アメリカでの日常のささいな出来事を綴った「支部長便り」を連載してもらう予定だ。
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