出会い

根性屋との出会いは、私が遍路から帰ってきた今年の9月23日までに遡る。1週間の留守の間に何かメールは入ってないかと、パソコンをチェックしたところ、知らない人からメールが入っていた。メールの発信者の名前はテルさんという。どういうことかな?と思い、メールの内容に目を通して、驚いた。漢塾と同じような体と精神を鍛えながら、己を向上させることを目的とした「根性屋」という名前のチームのキャプテンからのメールだったのだ。

私と同じ志を持つ方からのメールというのも驚いたのだが、もっと驚いたのは、根性屋が和歌山市で活動しているチームであるということだった。

実は、私達は第87番長尾寺で、結願してからのことをどうするかで言い争っていた。台風も接近しているし、楽しみは後にとっておきたいので、残り3日間で急いで高野山へ行く必要はないと考える私と、かたや来年は仕事の都合などで高野山に行けるかどうか分からないし、来年は次の新しいことをしたいので、高野山もついでに済ませたいと考えているアホの末とで、言い争いはしばらく続いた。結局、お互いにどっちでもいいかということになり、結願した時点での台風の動きで行くかどうかを決めることにして、その場は収まった。

そして、結願した時だが、ラストの大窪寺へ辿り着くまでに気力も体力も消耗しきってしまったため、フェリー乗り場の徳島港までの50㎞近い距離を走るのがすごく面倒に思われたことと、台風の進路が怪しいとうことから、お互いにあっさり高野山へ行くのを諦めたのだった。

それで家に帰ったら、和歌山市在住のテルさんからのメールである。どんな人との出会いも縁だが、高野山を諦めて帰っただけに同じ和歌山県のテルさんからのメールには並々ならぬ縁を感じた。そして、これは!と思い、BBSに返事を書いた。後日、テルさんから返事がきた。そして、また私も返事をする。そうやって、返事のやりとりをしているうちに来年の高野山への御礼参りにはテルさんもご一緒していただくことになったばかりか、根性屋と漢塾との交流会まですることになった。

まさか、話がトントンと進んで、こんなことになるなんて思いもよらなかったというところであるが、これが高野山に御礼参りを済ませた後のことだったならば、こういう話にはならなかったであろうし、何時かはお会いできるとしても、具体的に来年のゴールデンウィークということにはならず、もっと先のことになっていたに違いないのだ。

このことからも、根性屋との出会いは、偶然ではなく必然だといえる。あの時、私達に高野山行きを諦めさせたのは、神様の仕業とも思えるのだ。

私達と志を同じくする根性屋。志を同じくする者との出会いほど嬉しいことはない。現在、私達とは、お互いの発展を願い、励まし合いながらも競い合うという良い関係が続いている。この関係を今後も続けていきたいと思っているし、そのためならば、どんなことでもしていきたいと思っている。

来年の漢塾の私個人の最大のイベントは根性屋の皆さんとの御礼参りを兼ねた交流会である。根性屋の皆さんと一緒に充実した時間を過ごすためにも、全てをこれに傾けていくつもりである。


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