厄介者

台所の窓から、波が激しく護岸に叩きつけている様が良く見える。高さ4~5mはあるだろうか。沖にあるテトラポットを裕に越えている。昨日の台風の名残りなのだが、これだけ高い波は近年見たことがない。この波で、サーフィンをしたら面白いのではと、思ったりもするが、そんなことをしようものなら、まず命はない。また、間近で見たいという欲求も湧くが、近くで見てたら波にさらわれてしまいそうになるので、それもできない。

台風の力は強大だ。私達にはこれをどうすることもできない。ただ、通り過ぎてくれるのを待つだけ、何も起こらないことを祈るだけである。いくら、科学が発達しようと、このことは有史以来変わらない。

毎年、どこかの地域が甚大な被害を受ける。毎年、何人かの人がケガをしたり死んだりする。用心しても、それでも必ず何かが起きる。本当に台風は厄介者である。そう思うのは、私だけではない。それは、誰もが思っていることである。

しかし、そんな台風にも季節を変えるという役割がある。この時期の台風は、夏の湿った暖かい空気を運び去るのだ。台風が去った後には、秋が近づく。最近、降り続いた雨により、秋らしく涼しくなってきてはいたが、それもこの台風でより一層拍車がかかることだろう。

この台風は、引きずっていた夏を運び去ってしまった。だが、運び去ったのは、夏だけではないのではないか?と、直感的に感じてしまう。それは、夏への未練か、それとも・・・。いずれにせよ、もう秋である。


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