卒業

卒業式のシーズンである。私が高校を卒業した時のことを例にとると、私が高校を卒業したのは、ちょうど16年前のことだ。

あの時は、友人達と別れる寂しさと、新しい生活への不安から、毎日友人達と遊びまくっていた。だから、しばらくは寂しさや不安を紛らせてはいた

しかし、どんなに現状にしがみつこうとも、時が経つのだけは止められないもので、3月の半ば頃から、仲の良い友人が一人また一人と、故郷から巣立って行った。私が、巣立ったのは、4月の5日か6日だったと思う。入学式のギリギリ2日前ぐらいまで、萩にいたので、仲間内では私が一番最後の巣立ちだった。

友人達全員を見送るのは辛かったが、全員を見送ってからは、現状に執着する気持ちが吹っ切れたのか、それまであった寂しさや不安というものが不思議と無くなり、新しい生活への期待が湧き上がった。そして、その期待どおり、すぐに友人も出来て、大学時代は高校時代と変わらないくらいに楽しいものになった。

楽しかったのは、学生の時だけではない。大学を卒業してから就職した会社での生活も楽しかったし、今の勤務先で、これまで経験してきた職場のどれもが楽しかった。勿論、今の職場も楽しい。

変化には、寂しさや不安がつきものである。だが、今まで身辺の変化がありながらも、そのどの時期をも楽しくやってきたことを、また、その都度、貴重な経験をしたり貴重な出会いがあったことを考えると、変化は必要なものだと思える。

終りは始まりでもある。私は、これからもたくさんの人と出会いたいし、たくさんの貴重な経験をしていきたいと思っている。故に、これからもあるであろう卒業という変化は喜んで受け入れるつもりだ。


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