維新塾

縁あって、維新塾に参加させていただいた。

明治維新140周年を記念して行われた維新塾とは、小学生が3泊4日の日程で様々な体験を通し、いろいろと学んだり、気付かせたりする?イベントだと勝手に理解している。

そのイベントの背骨となるものが、幕末の志士の思想に多大なる影響を与えた萩出身の吉田松陰の教えであり、生き方である。

私は、最終日の午前中に開催される予定であった、萩往還を歩く塾生達の護衛にあたるという任務を仰せつかっていた。だが、それは連日続く雨のため、中止となり、卒業式だけの参加となった。

当時とあまり変わらない姿で残っている萩往還を歩くことは、塾生達が当時の生活に思いを馳せるのに絶好の機会と思っていただけに、中止の決定は残念だったが、その代わりに卒塾式の発表会での塾生達や塾長さんの、この4日間の思いに熱心に耳を傾けた。

発表会では、1人づつ前へ出て、この4日間の思いを述べた。

親への感謝、勇気を出すことの大切さ、初対面の人と仲良くできたことなど、子供によって、声の大きい小さいはあるが、皆しっかりと自分の意見を述べていた。

最後に、塾長さんが、武道や茶道の極意である「守・破・離」のことを話の中で出されたことは、私にとっても興味深いことだった。

「守」とは、教えられたことを忠実に守り、訓練すること。「破」とは、それを洗練させ型を破ること。「離」とは、何ものにも囚われないで、新境地を切り開くことである。

ただ、これを実戦するには、忍耐力が要る。心の柔軟さが要る。そして何よりも勇気が要る。

私はイベント最後の卒塾式の子供達しか知らないから、ビフォアーとアフターを比べることが出来ないのだが、子供達の自信に満ちた顔や言葉から判断するに、「守・破・離」の実戦に必用なそれらのものを、入塾当初よりも引き出せるようになったのではないかと感じた。

それらのものは、生まれながらにして誰もが等しく持っているもの。ただ、持ってはいてもなかなか出せないというだけ。

維新塾は、それらを引き出すための手助けをするものと考えると、確実にその役割を果たしたのだと言える。

漢塾のイベントも同じような趣旨だから、共感も覚える。

今度、これを真似て少しアレンジしたものをやってみようかと考えている。

私達は大人だから、勿論数段ハードなやつで。


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