何のために?

いつも多くの方から言われるのが、「何で寒中水泳をやるの?」という疑問の言葉である。

それを受けて、私は「何でやろうね!」と答える。

心にあることを濁して言っているわけではない。本当に何のために寒中水泳をやっているかは、主催者である当の本人の私でさえ分かってないのだ。

たかが冷たい海に浸かるだけで、心身が鍛えられるわけはないし、ギャグでやるならもっと目立つようなことをやった方が良いに決まっている。

また、平成14年に始めて以来、行った回数は10回を越えるが、行っている最中に”楽しい!”(終ってみれば楽しいが。)と思ったことは一度もない。

故に、”一体、何のために?”という疑問は自分の中にもある。

しかし、今年の寒中水泳を終えてから考えに考えて、ようやく分かったのである。

毎年、寒中水泳を行う理由、それは。

これまで行ってきたことが肉体的に行えなくなるのが、弱気になったり、気持ちが逃げに入ったりして行えなくなるのが癪だということ。

要は、出来ていたことが出来なくなるのが嫌なのだ。

“それだけのことか!”と言われるかもしれないが、それだけのことである。

最初始めた時の理由はどうあれ、寒中水泳を行う、続けていく理由はそれしかない。


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